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PC自作奮戦記(2010/09-10)

 従来のPC(自作)がだいぶ古くなり、ストレスが増してきたので、新しいマシンを製作することにした。タイトルの年月が示すように2010年9月末から10月始めにかけ、結構長い時間がかかってしまった。自作PCは決して安くは作れない。それなのになぜ自作にこだわるのか。ひとつは思い通りのシステムが作れること。自作パーツはきれいなこと。ひょっとしたら次回にも、パーツが流用できること。などなど。

 今回はCPUを中級クラスの Intel Core i5、静音(音楽をよく聴くため)、OSに 32bit版Windows7(古いソフトを使うため)、デジタル放送を受信するためのTVキャプチャで構成することにする。

 OSはDSP版。以前は確かOEM版とか言ったと思うが、製品版よりは値段が安いのでHDDとかメモリとかを買うときに、一緒に購入することにしている。

 OS     MS Windows7 Home 32bit DSP

 CPUやマザーボードはショップ・サイトやメーカー・サイトを見ても、同じようなものが多くてどれを選んで良いのかさっぱり分からない。どれでも大して違いはあるまいと思い、ほとんどエイヤ!の気分で選択した。

 CPU    Intel Core i5 655K(3.2GHz,4MB)=初心者は使わない方がいいと思います。
 マザーボード GIGABYTE GA-P55A-UD3R

 メモリはOSに 32bit版の Windows7を選んでいるため最大4GB(実メモリ約3.5GB)までしか使えないとのことを購入途中の記事で知った。

 メモリ    CFD ELIXIR DDR3,2GBx2

 普通の人には興味ないだろうが、自分は音楽(クラシック)をよく聴くため、今回はケースにもこだわった。静音重視!

 ケース    Antec P183=高価だけど操作性抜群
 電源     Antec TruePowerN TP-550(550W ATX)

 デジタル放送を受信するためのTVキャプチャ

 TVキャプチャ ピクセラ PIX-DT090-PE0=ピクセラ製品は購入しない方がいいです。

 後はハードディスク1TB、DVDドライブ

 HDD    HGST 3.5インチ内蔵(1TB SATA 7200)
 DVDドライブ I/O DATA DVR-S7240LE(SATA接続 24倍速)

 以上全部で10万円ちょいだった。

 その他、モニタは予算不足のため従来使っていたものを流用(ワイドではない(;_;))。今まで使っていたお気に入りのサウンド・ボードを取り付けることにした。ちなみに、

 サウンドボード ONKYO SE-90PCI
 スピーカー  BOSE Companion2

で、ボード、スピーカー(アンプ内臓)とも結構な値段で買ったものだ(BOSEのスピーカーはこのメーカーとしては一番安かったが)。

奮戦の1(CPUファンの取り付け)

 後で気がついたのだけれどもCPUは、自作上級者向けのクロック周波数を変えられるタイプだったのね。自分としてはそんなことをする気が無いので、この選択はちょっと失敗だったが後の祭り。まあいいや。マザーボードはチップセット Intel P55 搭載ソケット Intel LGA1156 のタイプで、お値段お手頃品を選んだ結果。何で同じような製品をこんなに何種類も作るんだろう。チップセット&ソケットはCPUを乗せられるかどうかに関わるので重要だ。

 もうひとつ失敗だったのがCPUにファンが付属していなかったこと。良く見ればそう書いてあったのだけれども、以前の自作のときには付いていたので、そんなものだろうと思って気にもしなかった。すぐに追加注文で取り寄せたら、これが何とばかでかい! ケースによっては入らないんじゃないだろうか。大きさをよく確認しなければいけないな、というのが反省。

 CPUファンの取り付けというのが、これまた大変だった。たかがファンのくせに、何やら部品がいっぱい。インテルとAMGのCPUに取り付けられるようになっているためと、マザーボードの裏側からねじで取り付けるタイプだったので、バックプレート、金具、ねじなどごっちゃごちゃ。じっくり取り組んで、何とか取り付けたものの、CPUにシリコングリスを塗ってから、CPUファンを取り付けるまで少々時間を食ってしまったので、ちゃんと熱伝導されているか心配してしまった。

pc

奮戦の2(グラフィックボードが取り付けられない)

 グラフィックボードは前回自作したときのものを流用しようと思っていたら、取り付けるスロットが無い。マザーボードにはオンボードのグラフィックすらない。以前のはAGPとかいうスロットに取り付けたが、そんなスロットは一時的な流行だったらしい。今は昔からあるPCIとPCI Express(x16,x1 の2種類)というものに変わってしまっていた。そこでまたまたグラフィックボードを追加購入。ゲームをやらないので安いものにした(昔のを使おうと思っていたくらいなので)。たった4千円でファンまで付いている。ゲームをやる人なら最低でも1万5千円はかけるだろう。しかし、高価なグラフィックはスロット2段分使ってしまうんだね、ビックリ。

 グラフィックボード ASUS EN8400GS(512M)=タコです。

 モニタをつないで、さあ、メモリチェックまでいけるか。あらら、メモリチェック画面が出ない。で、マザーボードのお知らせ画面みたいなのが出た後、システムがナイヨーと表示されてしまった。

 すぐに分かったが、マザーボード画面が出たってことは BIOS は正常に動作してるってことでOK。システム(OS)はまだ入れてないので、この結果は当たり前。後に BIOS の設定で、マザーボード画面は表示させないことにした。それで昔風にメモリチェックも表示されることになった。やっぱりこの方が落ち着く。

奮戦の3(HDDがフォーマットされていない)

 HDDの恐ろしく簡単なマニュアルに、「本製品はフォーマットされていません。ご使用前にフォーマットする必要があります。」とあって、げええ。物理フォーマットをする必要があるのか、と驚愕したが、何とかなるべさと思いつつ、HDDとDVDドライブを取り付けた。

 それぞれのドライブを BIOS が認識したことを確認。DVDに Windows7 のCDを入れ、フォーマットしてくれるかしらん、と立ち上げてみた。何のことはない。どんどんインストールしてゆくではないか。

 インストール終了後、無事ウィンドウズが立ち上がった。いったいHDDのフォーマット(必要)って、何のことだったの? むやみと脅かさないでほしいもんだ。後で思い出したが、前回の自作のときも、そういえばこんな不安を持ったが、同じように簡単にインストールできたのだった。奮戦記は書いておく必要があるのかも。ところでウィンドウズ7て、なかなかきれいな立ち上がり画面だ。

 それにしてもケース(電源と合わせると結構な値段だったが)は、組み立ての操作性が非常に良い。3.5インチ・ドライブベイは取っ手がついていて、手前に引き出せるし、5インチ・ドライブベイはドライブの横に金属のレールとかいうものを取り付けて、フロント・パネルから軽く押し込んでカチ、でおしまい。静けさも上等。ただ、DVDのアクセス音だけは、やたらうるさい。ケース内のファンもちょっとうるさいかも。それも、基本的には静かだからだが。

奮戦の4(古いソフトが立ち上がらない)

 自分はJUSTの古いオフィス・ソフトを仕事で利用している。特に五郎(とっくに製品として中止)というデータベースでマクロを駆使し、システムを作り上げているほか、三四郎・一太郎もよく使う。これがインストールしても動かないのだ。せっかく32bit版Windows7にしたのにイ、と思ったが後の祭り。とにかく、これが動かないと困るのだ。

 仕方なくしばらくの間、古いパソコンで作業していたが、そんなことを友人と話しをしているとき、ダブルブートの話になった。そうだ、HDDを増設してBIOSでXPにも切り替えられるようにすればどうだろう?

 BIOSの説明書で、起動ディスクの切り替え方法を確認する。

 Advanced BIOS Features
    -Hard Disk Boot Priority で [Press Enter]
    ハードドライブを選択、「+」キーで起動ドライブを最上位に移す

という手順で、XP搭載ドライブを起動するディスクにすることができることが分かった。

 幸い、友人からHDDの余っているやつをXPのOS用に譲ってもらうことができた。念のためWindows7が入っているHDDを取り外し、譲り受けたHDDにXPをインストール(ホントはいけないらしいけどね)、各種ドライバをインストールし、JUSTオフィスもインストールして、ソフトがちゃんと動くことを確認(ま、ここまでは当然)した。

 次いで、Windows7の入ったHDDも取り付け、先の手順でBIOSを切り替え、立ち上げた。無事XPが起動、念のため、Windows7のドライブからも無事起動できることも確認した。

 こうして、かなり面倒ではあるものの、古いソフトもXP上で使えるようになった。

奮戦の5(TVが映らない)

 実は今までアナログ地上波で録画した映画がDVDで300枚ほどあり、主にNHKの音楽番組(N饗アワー)などの音楽映像も多数ある。従来のパソコンから採っていたのだが、最近「早くデジタル受信に切り替えろ」、とのテロップが非常にうるさくなってきた。その意味からも地上デジタル波を受信できるTVキャプチャに切り替えなければならなかったのだ。ところが、

 オーマイガッ! 
 「現在出力先に指定されているビデオデバイスに出力できません。」

 実は、TVキャプチャは予算の関係で、少し古いやつを購入してしまった。で、Windows7用のドライバは32bit版をダウンロードしてインストールしたのだが、それでこの結果だった。

 メーカーであるピクセラには、何度電話してもつながらない。仕方なく、XPの方にインストールしてみた。

   今度はソフトは起動したものの、「画面が表示できません。他の映像ソフトを終了させて下さい。」と出て、画面は真っ黒け。ただし、音声だけは出ている。

 相変わらずピクセラ・サポートに電話はつながらず、仕方なく、ネット上でのピクセラ・サイトや、様々な書き込みを見て回った。その結果、これといった解決策を示すものはなく、このトラブルが多発していることだけが分かった。一方で、「ピクセラ・サポートは問題の所在を把握していない」、「サポートの言う通りのことを実行しても、問題が解決しなかった」などという記事があり、ピクセラへの不信感だけがいや増したのだった。

 しばらくたった時、ふと、グラフィックボードのドライバが正常に動いているかどうかが気にかかった。OSのデバイスマネージャでディスプレイ・アダプタを見る。アレ、「?」マークが。そこで、グラフィックボードの最新ドライバをネットから入手、インストールした結果、ようやく地上デジタルが映った。ああ、よかったア。にしても、ピクセラはタコです。stationTVというソフトは起動は遅い、機能は最悪、サポートは悪い。

 windows7ではまだTVキャプチャの問題は解決していないが、とりあえずめでたし、めでたし。